三秋橋工事の竣工にあたって PC上部工
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はじめに
四国の高速道路は、徳島市から大洲市までの四国を東西に縦貫する四国縦貫自動車道223kmと阿南市から、高松市、高知市、須崎市を経て大洲市までの四国を南北に横断する四国横断自動車道462kmが、国土開発幹線自動車法に基づいて計画されています。
これらは、川之江市において2箇所のジャンクションによって連結され、X字型の高速道路網(エックスハイウェー)として、瀬戸内海地域と太平洋側の発展に重要な役割を果たし、本四架橋と相まって本州との一体化を計るものです。
当工事は四国縦貫自動車道、松山自動車道伊予~大洲間31.8kmのうち伊予I.Cから中山町と内子町の境までの15.6kmの路線の一部です。
この路線は、現在松山道の端末I.Cである伊予I.Cから四国山地西端部におよぶ典型的な山岳地帯を南下し中山町に至る高速道路です。
施工概要
橋名 | 型式 | 橋長 |
---|---|---|
三秋橋 | PC6径間連結合成桁 | 177m |
城ヶ端第一橋 | PC3径間連結合成桁 | 88.5m |
本谷上池橋 | PC単純合成桁 | 35.6m |
伊予高架橋 | PRC3径間連続中空床版橋 | 87m |
歯朶谷橋 | PRC2径間連続ポータルラーメン橋 | 55.5m |
山津谷誇道橋 | PC中空床版斜材付π型ラーメン橋 | 69.64m |
東峰跨道橋 | PC中空床版斜材付π型ラーメン橋 | 56.25m |
本工事は、本線橋5橋、誇道橋2橋の計7橋(橋梁延長570m)という橋梁上部工工事でした。
合成桁3橋は、架設桁(ガーダー)による架設、その他の3橋は場所打ち工法で施工しました。
工事期間は遺跡調査の関係で7ヶ月の工期延長を含め930日間で竣工致しました。
竣工にあたって
当工事は西暦2000年という、新しいミレニアム(千年紀)である平成12年1月13日に無事故、無災害で竣工致しました。
竣工後の1月末に公団松山工事事務所安全衛生協議会より、工期内の無事故、無災害を達成したことに対して、名誉会長である岩崎松山工事事務所長より安全表彰を受けることが出来ました。
道路公団四国支社による竣工検査においても「評価点85点」(PC上部工は満点が90点)という高い評価をいただきました。
この評価は当社の建設省、道路公団発注工事においての最高点である旨をお聞きし、この工事に携さわったすべての職員と喜びを分かち合っているところです。
検査後に公団工事長より評価点についての説明があり、
- 安全管理 工事期間中の無事故、無災害の達成
- 工程管理 伊予高架橋において9ヶ月の一部休止がかかり 7ヶ月の工期延期があった中での工期内竣工
- 現場管理 工事延長距離7kmに及び作業範囲の中で、現場スタッフの仕事に対する誠意を感じた。
- 品質管理 現場での施工ミスがあっても、事後の公団に対する事務的、技術的対応が非常によかった。
- 工事打合せ及び施主側との意志疎通がとれていた
以上の点が評価できるとの事でした。
最後に竣工検査当日の検査がスムーズに進行できるような計画をし、実際にテストランを実施し、現場での職員の対応は、大きな声ではっきりと、テキパキした行動をとり、検査当日の検査員の印象度を高めることも必要であり、公団に対する誠意ある対応が必要であることをこの工事において実感致しました。