縦断曲線推進(河川横断推進) 安全隔壁筒を使用した泥水式推進工法
工事概要
工事名 | 県水送水管耐震化事業 送水管埋設工事 (金沢-1-40) |
発注者 | 石川県 |
請負者 | 加賀建設 株式会社 |
施工箇所 | 石川県 金沢市 直江町 ~ 大河端町 地内 |
工法 | 泥水式推進工法 |
推進管径 | φ1350㎜ヒューム管 (本管φ900㎜DIP-NS) |
推進延長 | L = 104.55m (縦断R=350m) |
土被り | 6.9m ~ 11.7m |
土質 | 砂質シルト ~ 粘土 ~ 砂質シルト |
工事内容
本工事は石川県送水管耐震化事業における水道管の二系統化を行う計画で、金沢市直江町~大河端町の金沢外環状道路(海側幹線)の河川下(弓取川)にφ1350㎜のさや管を縦断カーブ推進で埋設する工事です。
管路を縦断曲線推進にすることにより、発進・到達立坑共に浅くなり、底盤改良が不必要となるほか、発進立坑の支保工間のスペースを大きく確保でき長尺の水道管(L=6.0m)を挿入できることでコスト縮減対策を行った工事であります。
施工
精度管理
縦断曲線の精度管理はジャイロコンパスおよび液圧計2台により行いました。
液圧計は掘進機ターゲット部分及びシールド筒後方に設置しました。
また、縦断曲線最下部は軟弱地盤で、掘進機の姿勢が保持できなくなる可能性がありましたが、河川下で地上からの注入等の対応ができないため、シールド筒に注入孔を設け、管内から注入ができるような機構にしました。
安全管理
本工事は当初泥濃式推進工法での計画でしたが、河川下の推進ということで安全面を考慮して、完全密閉型で遠隔操作によって推進管内に人が入ることなく掘進作業が行える泥水式推進工法を採用しました。
掘進作業期間内の豪雨など、予期せぬ立坑部の湧水に備えて、掘進機後部に隔壁筒を設置し、掘進機内には非常用の排水ポンプを設置し、水没対策を行いました。
泥水式掘進機 遠隔操作 発進架台(勾配 -7.5°) 安全隔壁筒
おわりに
本工事は県内における初めての縦断曲線推進工事でありましたが、河川下横断における掘進機の沈下対策及び安全対策を講じ、大きなトラブルもなく無事に工事を完成することができました。
掘進機到達 推進完了後の管内状況