大口径管の長距離海底推進

工事概要

工事場所沖縄県内
発注者沖縄電力㈱
工法アルティミット泥水式推進工法
取水管工事管径φ3000mm
推進延長L=565.3m
土質砂礫層
土被り13.6~5.5m
勾配0.4%
放水管工事管径φ2800mm
推進延長L=663.9m
土質泥岩・シルト質砂
土被り13.6~5.5m
勾配-0.3%

工事内容

本工事は、吉の浦火力発電所の取水管・放水管の築造工事です。
取水管としてφ3000mmの大口径推進管を、放水管としてφ2800mmの大口径推進管を、海底下に長距離で推進埋設し、掘進機を海中から回収するものです。
このような特殊条件を克服するために、次のような対策を講じました。

  1. 掘進機は、海底下の砂礫層、泥岩及びシルト質砂地盤で、また、海底面からの土被りが少ない部分があることから、切羽泥水圧の管理には細心の注意を払いました。
  2. 泥水式掘進機を海中から回収するために、掘進機の後部に、前後に隔壁を装備した掘進機水中回収システムを接続しました。
  3. 推進抵抗力の低減には、海水の影響を受けにくく、かつ環境に配慮したアルティミット滑材充填システム(ULIS)を採用するとともに、推進用滑材としては地中環境に優しい中性滑材であるアルティークレイとアルティーKを使用しました。

実施工では、ビットの形状と配置が地盤に合致し効率良い掘進ができました。
また、一次注入に採用したアルティークレイが砂礫層のポーラスな部分でも海中に散逸することなくテールボイドに充填・維持できたこと、二次注入に使用したアルティーKが外周のアルティークレイに包まれて推進管との間に確実に保持されたことにより、最終推進力を計画推進力より大きく抑えることができました。
所定の位置まで掘進後、推進管内からの遠隔操作によって掘進機水中回収システムを前後切り離し、掘進機を安全に効率よく海中から回収することができました。

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