互層地盤推進
工事概要とはじめに
施工場所 | 富山県下新川郡朝日町笹川付近 |
工法 | 泥水式推進工法 |
推進管径 | φ1350㎜ヒューム管 |
推進延長 | L = 489.86m |
土被り | 3.0m ~ 88.0m |
土質 | 岩盤~砂礫層~泥岩層~砂岩層~岩盤 |
今回の工事は、富山県の笹川を横断し山間部を抜け490m掘進する工事で、事前調査で土質の変化とビットの摩耗が想定されたので、ビット交換可能型の掘進機を適用した。
施工
掘進開始から約20m区間に礫を含んだ岩盤層があり想定以上のカッタートルクの上昇と、掘進機のローリングにより日進量が思うようには上がらなかった。
礫混じり岩盤層を過ぎると砂礫層に入り安定した推進ができ日進量も計画通り進んだ。
その後、150m地点で泥岩層に入り急激に掘進速度が低下したため機内の確認を行い1回目のビット交換を行った。
交換後も計画した日進量までは上がらなかったが、泥岩切削屑による面盤閉塞対策として泥水材に分散剤を添加しながら掘進した。
220m付近で急激な地下水圧の上昇とともに砂岩層に入り、掘進状況としては安定した計画通りの日進量で掘進していたが、250m付近から再び礫を含む岩盤層に入り日進量が急激に低下した。
このため第2回目のビット交換を行った。
2回のビット交換の経緯は、発進時はローラービットを取付け、泥岩・砂岩区間は切削ビットに変更し、最終、礫を含む岩盤区間は再びローラービットへ戻し掘進を行った。
最後に
本工事は丘陵下の推進で土被りが最高88mあったため、被圧水頭が0.4MPaと高く、到達時に管外周を通って到達部付近の地上へ被圧水が噴出した。
このため、掘進機到達時は切羽圧を下げ、恒久グラウトにより止水充填し工事を完成した。