φ1500×240 50R 120R アルティミット工法 別所工事

はじめに

今回、アルティミット工法が急曲線を含む公共下水道工事に初めて採用されました。
アルティミット工法は

センプラカーブシステム
オプトコンパス
液圧差レベル測定器
自動滑材注入装置

 
 
 
により、骨格を成しています。

それぞれの装置の内容はご存知だと思いますので、現場で感じたことを書きます。

工事概要

工事名高槻市平成8年度公共下水道築造工事(第5工区)
工事場所大阪府高槻市別所本町 地内
工事内容工法φ1500 mm 礫泥水工法
推進延長L=241.44m
管種LSG L=1.100mm  1種-500
土被りH=10.0~3.0 m
勾配S=マイナス61.0‰
曲線部2ヵ所(50R、120R)

工事内容

センプラカーブシステム

推力・目地の開きから下表のようにFJセンプラリングを設置しました。
直線区間で予想推力よりも低かったのですが、 4倍発泡のFJセンプラリングが半数ぐらい圧縮されていました。
曲線に入ってからも推力増大・管端面の破損もなく無事終了しました。

目地の開き推力クッション材
BC139mm537t4倍発砲 30mm 90°
BC236mm727t3倍発砲 30mm 90°

オプトコンパス

オプトコンパスの取付け・取扱いは、本体重量が30kg程あり、狭い推進機内への持込み、取付けは見ていても大変で本体重量の軽滅、取付け場所及び作業スペースの確保を再検討する必要があると考えます。
推進機内温度の上昇やローリングが発生したため、能力を十分に生かせなかったのは、現場としても再考の余地を残しました。

液圧測定式レベル測定器、自動滑材注入装置

自動滑材注入装置は、当初1次・2次注入を分けて、プラントも2セット用意していましたが、当現場では一液型滑材であったのでプラント1セットでよく、スムーズに注入できました。
計画推力1079tfに対し、実施推力600tfでした。
液圧測定式レベル測定器は、水道ホース内に不凍液を注入して推進機側と立坑側との水頭差でレベルを測定するものですが、ホースをつなぐ際に、空気が入って時々異常な値を出すため、その都度、両君は立坑と管内を往復していました。
簡単なエアー抜きの方法が必要です。
今回は、毎回レベルも実測していましたが、補正していけば大きな狂いもなく測量の減少に役立つと思います。

あとがき

勾配下り61.0‰、50Rの急曲線の他に、到達立坑がライナープレート外枠の概設人孔となるため(到達下面の中間スラブまで出来ていた)、推進機の顔が出るまで心配でしたが、現場一同協力のもとアルティミット工法による第1号工事は無事完了しました。