No.68 総社一宮バイパス今岡第2高架橋床版工事 現場報告

担当部門 関西支店
水野 達夫

 1.工事概要

 本工事は、総社一宮バイパスの今岡第2高架橋の床版工事であり、架設された鋼桁上にコンクリート床版及び壁高欄、排水装置等の橋梁付属物の施工を行う工事でした。
工事名 総社一宮バイパス今岡第2高架橋床版工事
施工場所 岡山市北区今岡地内
工期 平成30年10月16日 〜 平成31年3月29日
発注者 国土交通省 中国地方整備局 岡山国道事務所
工事内容 今岡第2高架橋(鋼2径間連続非合成少数I桁橋)
・床版工
・橋梁付属物工 排水装置工
壁高欄工(橋梁部)
地覆工(歩車道境界部)
橋梁用防護柵工
橋梁用高欄工
剥落防止工
コンクリートひび割れ抑制対策工
・舗装工 舗装準備工
・鋼橋足場等設置工 橋長 83.0m
支間長 40.8m+40.8m
有効幅員 歩道部 3.0m
車道部 8.25m
全幅員 12.65m




図-1 構造一般図:平面図



図-1 構造一般図:断面図



図-2 施工箇所位置図

 2.施工フロー

 今岡第2高架橋の施工は、鋼桁架設施工業者より引き継いだ吊り足場を使用し、床版の型枠支保工、鉄筋、PC鋼材、コンクリート打設と順次施工を行いました。
@ 着工・吊り足場引継ぎ G ひび割れ抑制対策工
A 床版型枠支保工組立 H 舗装工(舗装準備工)
B 床版下鉄筋組立 I 吊り足場解体
B PC鋼材組立 J 排水装置工(排水管設置)
B 床版上鉄筋組立 K 完成
C 床版コンクリート打設
D PC横締緊張
E 剥落防止工
F 地覆工(歩車道境界部)
壁高欄工(橋梁部)
橋梁用防護柵工
橋梁用高欄工

図-3 施工フロー

 3.施工

  1. 着工・吊り足場引継ぎ
    鋼桁架設業者が設置した吊り足場を引継ぎ、施工を開始しました。


    写真-1 着工前

  2. 床版型枠支保工組立
    床版型枠支保工は吊り金具は使用せず、鋼桁下フランジに設置したパイプサポート上に100角鋼管(橋軸方向)を敷き、その上にビーム材を設置しました。張出部は、吊り金具を使用しブラケットサポートを使用しました。(図-4 参照)


    図-4 支保工図


    写真-2 床版型枠支保工組立状況

  3. 床版鉄筋・PC鋼材組立
     鉄筋    SD345   D13〜D19
     PC鋼材  SWPR19L 1S28.6 プレグラウトタイプ

    鉄筋組立は、鉄筋加工寸法、鉄筋間隔、重ね継手長・継手位置を確認しコンクリート打設時に動かないように堅固に組立てました。スペーサーは床版コンクリートの強度以上のものを使用し、4個/m2以上配置しました。
    プレグラウトタイプのPC鋼材は、緊張作業前にプレグラウト樹脂の硬化が始まらないように計画的に搬入しました。
    床版コンクリート打設日を基点とした緊張可能期間を検討し、その期間内に緊張作業を行いました。また、プレグラウトタイプのPC鋼材は被覆の損傷によりプレグラウト樹脂が漏れるため、ナイロンスリングで荷揚げしてPC鋼材の被覆を損傷させないように注意して設置しました。PC鋼材の支圧板の中心配置及び直角配置を確保し、コンクリート打設時のモルタル分流出を防止するためにPC鋼材と支圧板孔間に芯出しスペーサーを設置しました。


    写真-3 床版鉄筋・PC鋼材組立状況

  4. 床版コンクリート打設
    連続桁の施工において床版を打設する場合、隣接支間に打設されたコンクリートによって、先行して打設したコンクリートに負の曲げモーメントが生じる場合があるため、打ち継ぎ箇所を検討し2回に分割して施工しました。打継位置は,死荷重時曲げモーメントが小さい位置,PC鋼材配置位置および鉄筋継手位置より,施工性を考慮して設定しました。(図-5参照)床版コンクリートに高性能AE減水材を添加し、単位水量及び単位セメント量を低減させコンクリートの品質向上を図りました。(40-12-20H 膨張剤、高性能AE減水剤)本工事では、床版コンクリートのスランプを全車において管理しました。セメント量が多いため粘性が高く、スランプが安定しにくい配合でしたが、「±2.5cm」の規格を満たしていることを全車で確認しました。表面仕上げ補助・養生剤「フェアリート」を使用して金コテ仕上げを行った後、養生マットと保温エコシートを重ねて敷き、5日間保温養生を行いました。


    図-5 分割施工位置検討図


    写真-4 床版コンクリート打設状況


    写真-5 床版コンクリートスランプ試験


    写真-6 床版コンクリート養生状況

  5. PC横締緊張
    緊張作業は片側交互方向で行い、パソコンで緊張管理図を作成することにより作業効率の向上を図りました。緊張管理図を緊張管理者が現場で図化した場合は管理図に個人差が生じますが、パソコンで図化し個人差をなくすことにより導入緊張力を安定させ品質の向上を図りました。


    写真-7 床版横締緊張状況

  6. 剥落防止対策工
    市道今岡4号線上の壁j高欄外側にSAMMシートを設置し、剥落防止措置を行いました。SAMMシートはコンクリートの剥落の防止、及びコンクリート表面近傍でのひび割れを制御することにより、構造物により一層の耐久性を付与する材料で、型枠に貼付けた状態でコンクリートを打設し、コンクリート表面に埋設されます。


    写真-8 剥落防止対策工(SAMMシート設置状況)

  7. 地覆工・壁高欄工
    橋面上に地覆(歩車道境界部)・壁高欄(橋梁部)を施工しました。(橋梁用防護柵、高欄用アンカー設置含む)
    施工延長が長いため3ステップに分割してコンクリートを打設しました。(図-6 参照)また、外部拘束や乾燥収縮により発生するひび割れを抑制するためコンクリートに膨張剤を添加しました。(27-12-20BB 膨張剤)

    ステップ@












    ステップA












    ステップB

    図-6 打設ステップ図


    写真-9 地覆・壁高欄工

  8. ひび割れ抑制対策工
    壁高欄及び歩車道境界にひび割れ抑制対策として塗布型高性能収縮低減剤「クラックセイバー」を塗布しました。(図-7 参照)
    クラックセイバーはコンクリート表面に塗布することにより初期の乾燥収縮を抑制し、ひび割れを抑制する材料で、1回当たりの塗布範囲を決め、150g/m2の塗布量を計量して塗布量の管理を実施しました。


    図-7 クラックセイバー塗布範囲


    写真-10 ひび割れ抑制対策工(クラックセイバー塗布状況)

  9. 舗装工(舗装準備工)
    歩道部に舗装調整コンクリートを打設しました。(図-8 参照)


    図-8 調整コンクリート施工位置図


    写真-11 舗装調整コンクリート打設状況

  10. 吊り足場解体
    高所作業車を使用して吊り足場の解体を行いました。
    市道今岡4号線上での作業は、警察協議を行い道路使用許可を得て作業を行いました。


    写真-12 吊り足場解体状況

  11. 排水装置工
    床版施工時にあらかじめ設置しておいた16箇所の排水桝に排水管を接続し配置しました。(図-9 参照)


    図-9 排水管設置位置図


    写真-13 排水装置設置状況

  12. 完成

     

    写真-14 完成

  13.  4.終わりに

     本工事は工期が短く、西日本豪雨の影響による地元協力業者、資機材が不足している実情の中で、発注者である中国地方整備局 岡山国道事務所、工事施工業者、資材供給業者の皆様の協力のもと、無事故・無災害で工事を完成することができました。関係者の皆様にはこの場をお借りして感謝申し上げます。